日経SDGsフェス

国や事業の枠を越えた協調 今こそ 日経SDGs/ESG会議

経営 SDGs ESG

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2022年12月5日から10日にかけて「日経SDGsフェス」(主催:日本経済新聞社、日経BP)がリアルとオンラインのハイブリッドで開催された。各領域をけん引する識者が行った、白熱の講演の内容を紹介する。

日本経済新聞社と日経BPは2022年12月5日〜10日、様々な立場の人々や企業とともに、経営、投資、環境、ジェンダーなど多様なテーマについてSDGsの実現を議論する国内最大級のイベント「日経SDGsフェス」を開催しました。

このうち、12月7日に開催したトラック「日経SDGs/ESG会議」のプログラムから、基調講演や企業講演などをダイジェスト版でご紹介します。

【基調講演】ESG実践で選ばれる企業に

ウリケ・シェーデ氏 米カリフォルニア大学 サンディエゴ校 グローバル政策・戦略大学院 教授

製造業におけるアジア諸国の台頭が進む今、日本企業には再興(リインベンション)が必要である。鍵は事業の選択と集中だ。すでに、自社が競争優位性を発揮できるニッチ領域に集中して技術を磨き、一定以上の世界シェアを獲得している日本の大企業も多数ある。

DXによるビジネスの刷新は、競争優位性をより強固にする。また、ESGにおける、自社と顧客、社会の「三方良し」の実現は、多様なステークホルダーから選ばれる企業となることを後押しする。ESGを中核とする企業戦略の実践は、企業にチャンスをもたらすと言えるだろう。

◇     ◇     ◇

若い起業家支援し「責任ある成長」

ドミニク・レスティノ氏 パリ・イルドフランス商工会議所会頭 日仏経済交流委員会会長

フランスは数年前に「使命を果たす会社」という法律を制定した。企業に対し、社会や環境への責任を果たすことを求めた。我々は将来世代に、より良い地球を手渡さなければならない。責任ある成長の実現に向けて、切り札となるのは若い世代だ。2013年から実施している「フレンチテック」はまさに、テクノロジーを活用した新規事業創出を志す若者を支援するための、官民連携の取り組みである。

わが国は欧州で最も世界からの投資を受け入れている国だ。日本企業の進出や投資の活発化も心待ちにしている。連携を通じより良い社会を実現する道のりを共に歩みたい。

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【基調講演】「人間の安全保障」実現

栗栖 薫子氏  神戸大学大学院 法学研究科 教授

一人ひとりの人間を恐怖や欠乏から解放し、尊厳をもって生きる自由を保障する「人間の安全保障」は、誰一人とり残さないというSDGs(持続可能な開発目標)の概念にも通じる。武力紛争や環境問題など、人間の安全保障を脅かすリスクは多様で複合的だ。政府や地域社会、企業などが連携して対策を講じる必要がある。

◇     ◇     ◇

【企業講演】社員の「MYパーパス」を重視

下川 亮子氏 SOMPOホールディングス グループCSuO 執行役

当社グループでは社員に、自らをつき動かす内発的動機や志などを指す「MYパーパス」を持つよう求めている。これは当社にとって成長戦略の一環だ。MYパーパスに基づいて自律的に働く社員が起こすイノベーションや挑戦する企業風土の形成は、よりよい未来社会に貢献する新たな価値創出にも寄与すると期待する。

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【企業講演】多様な企業との連携に意欲

最勝寺 奈苗氏 KDDI 執行役員 コーポレート統括本部 副統括本部長 兼 サステナビリティ経営推進本部長

社会の持続的成長と企業価値向上を両立させるサステナビリティー経営を実践する当社は、多様な企業との連携を重視している。スタートアップと共にカーボンニュートラルに取り組むほか、様々な企業との新規事業創出の実績も積み上げているところだ。今後もパートナーの皆様との共創により事業を通じた社会課題の解決を目指していく。

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