日経SDGsフェス

データ連携で環境負荷や人的負担軽減 デジタル・サステナビリティ会議

データ活用 SDGs DX

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2022年12月5日から10日にかけて「日経SDGsフェス」(主催:日本経済新聞社、日経BP)がリアルとオンラインのハイブリッドで開催された。各領域をけん引する識者が行った、白熱の講演の内容を紹介する。

日本経済新聞社と日経BPは2022年12月5日〜10日、様々な立場の人々や企業とともに、経営、投資、環境、ジェンダーなど多様なテーマについてSDGsの実現を議論する国内最大級のイベント「日経SDGsフェス」を開催しました。

このうち、12月5日に開催したトラック「デジタル・サステナビリティ会議」のプログラムから、基調講演と企業講演をダイジェスト版でご紹介します。

【基調講演】技術インフラ整え脱炭素

越塚 登氏 JEITA Green x Digital コンソーシアム 座長/東京大学大学院 情報学環 教授

今後の日本社会が進むべき道は、資本主義経済と、環境課題の解決を始めとする道徳的な正しさを両立させるESG(環境・社会・企業統治)経営の実践だ。

欧州連合(EU)では今後、炭素排出量の多い国から輸入する製品などに関税を課す炭素国境調整措置(CBAM)が導入される。環境を巡る新制度への対応は、企業の喫緊の課題だ。主たる壁は、サプライチェーン全体の炭素排出量の測定と可視化だ。ここにおいてデジタルが果たす役割は大きい。

課題の解決には、グリーン(環境)とデジタルの掛け合わせが必要だ。その思いで2021年にGreen x Digitalコンソーシアムを設立した。様々な領域の企業・組織と共に脱炭素実現に寄与する技術インフラの整備などに取り組んでいる。

◇     ◇     ◇

【基調講演】都市と地方の役割分担も 

江﨑 浩氏 東京大学 大学院 情報理工学系研究科 教授/WIDEプロジェクト 代表/日本データセンター協会 副理事長/デジタル庁シニア・エキスパート

わが国は、デジタルの力で都市と地方の差を埋めながら、個々の魅力を生かした地域活性化を図る「デジタル田園都市国家構想」の実現に向けて歩み始めている。

デジタルは、カーボンニュートラルの実現にも欠かせないものだ。例えば、複数企業でのデータ連携による業務最適化はエネルギーの無駄を省く。また、迅速な処理が必要なデータは都市部の最先端施設で処理し、迅速性がさほど重要でないデータは遠隔地の再生可能エネルギー導入施設で処理するなどの棲み分けも環境負荷を低減させる。こうした施策は、コスト削減や利益率改善にも寄与する。

デジタルは、既存の構造や縛りを打破し、ビジネスを刷新する助けともなっている。デジタルが社会にもたらす恩恵は実に様々だ。

◇     ◇     ◇

【企業講演】属人的要素排した組織へ

安部 慶喜氏 B&DX 代表取締役社長

デジタルトランスフォーメーション(DX)の本旨はデジタルを用いたビジネスの変革だが、日本の多くの企業は単一部門のデジタル化で足踏みしている。その原因は、人を中心に制度や業務などを構築し、システムを人に合わせて改変するといったHuman-Orientedな組織の在り方だ。これでは臨機応変な改善が行いにくく、ミスや不正のリスクも完全には解消できない。

デジタルを中心に組織や業務を構築するDigital-Orientedへと、発想を転換すべきだ。業務成果と属人的要素の切り離しは、多様な人材に活躍の場を与えるダイバーシティの推進にも貢献する。また、社員が過剰なオペレーションから解放されるので、創造的作業に取り組む時間が増えてイノベーション創出の機会が拡大し、企業のサステナビリティーの実現にも寄与する。

◇     ◇     ◇

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