フィンテックサミット2023特集

SBI新生銀行アプリ UI一新し機能強化 SBIグループ全体のサービスポータル目指す

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証券・銀行・保険など、幅広い分野にわたる金融サービスを展開するSBIグループ。その銀行領域の中核企業として活動するSBI新生銀行が公式スマートフォンアプリをリニューアルし、2023年3月29日にリリースした。ユーザーインターフェース(UI)を一新しつつ大幅な機能強化をしたというこのアプリについて、開発に携わったSBI新生銀行の庄司明氏と井艸史子氏に話を聞いた。

SBI新生銀行リスタートのイメージリーダーとして

――アプリをリニューアル・リリースした動機を教えてください。

庄司氏 当行は2021年末にSBIグループに加わり、2023年1月4日には商号変更してSBI新生銀行としてリスタートしました。この一連のアクションを象徴するイメージリーダーとして、従来の銀行アプリ(新生パワーダイレクトアプリ)をリニューアルし、SBI新生銀行アプリとしてリリースしました。

当行では以前より他のメガバンクとは異なる層のお客様に向けて深くコミットできるようなサービス提供を心がけてきました。SBI新生銀行ではこれに加え、SBI グループならではのスピード感や起業家精神、先進技術を積極的に取り入れ、「顧客中心主義」をより一層徹底していきます。そうした方針を反映し、より多くのお客様に向け、より手軽に使っていただけるアプリとしてリニューアルしたと捉えていただければと考えています。

証券口座との連携など、多くの新機能を実装

――リニューアルのポイントはどのようなところにありますか。

井艸氏 シンプルに使いやすくというところが最大のポイントです。そのためにデザインとUIを一新し、ユーザビリティーを高めています。多くのお客様が最初に知りたいと考える普通預金の残高を大きく表示できるようにするなど、旧アプリに対してあえてトップ画面の情報量を減らしています。利用頻度の高い機能はシンプルなアイコンで表示し、どのようなお客様にも操作に迷うことなく使っていただけるようになっています。

新たに追加した機能も使いやすさを最優先して設計しました。たとえば振込機能では、振込先口座を登録できるようにし、次回からはその口座を選ぶだけで簡単に振り込みが完了できるようになっています。旧アプリにはなかった振込履歴の照会機能も実装しています。

また、これまでは各種預金口座の残高をリアルタイムで見ることはできなかったのですが、本アプリでは普通預金、定期預金、外貨預金など、お客様がお持ちの口座残高をリアルタイムで確認できるようになりました。外貨預金は円→外貨、外貨→円だけでなく、外貨同士のお取引もアプリ上で完結することができます。

さらにSBIグループならではのコンテンツとして、SBI証券、マネックス証券の証券口座と連携すれば、その残高もアプリ上でリアルタイムに確認できるようになりました。銀行口座と合算したお客様の総合的な資産を、ポートフォリオとして表示します。銀行アプリでありながら証券口座までフォローしているのは、他に例のない機能と考えています。

顧客中心主義を具現化した機能も搭載

――他に特徴的な機能があればご紹介ください。

井艸氏 昨今、AI(人工知能)を用いたチャットボットによるサービスは各所で見受けられますが、本アプリではリアルに行員が対応するチャットサービスをご用意しています。資産運用や相続など、ちょっと相談したいというようなシーンでご活用いただけると思います。

庄司氏 対応できる行員に限りがあるため、今のところは当行と一定以上のリレーションを構築されているお客様に限定させていただいているのですが、顧客中心主義を具現化した機能と捉えていただければと考えています。

――開発に際して苦労されたのはどのようなことでしたか。

庄司氏 各ステークホルダーとの調整は慎重に進めました。特に証券会社との連携は初の試みです。同じグループとはいえ別の会社のサービスですから、このアプリ上でどのような情報を共有すべきなのか、それをお客様のどういったアクションにつなげるべきなのか、十分な議論を重ねました。

SBIグループのサービスポータルを目指す

――今後のアップデートの方針について教えてください。

庄司氏 当初プランからすれば、まだやりたかったことの3分の1くらいしか実現できていないのが正直なところです。現行のバージョンは3.0なのですが、3.4まではロードマップを描き、開発準備を進めています。

具体的には、次のバージョンになる3.1では、ことらが提供する資金決済サービス「ことら送金」に対応する機能を追加する予定です。

また、SBIグループのアプラスが提供するアプリ型プリペイドカードサービス「BANKIT」を利用したウォレット機能の追加も準備を進めているところです。これが実装されれば銀行口座からダイレクトにウォレットにチャージし、コンビニエンスストアなどで直接決済ができるようになります。

こうした機能を順次追加していき、将来的にはSBI新生銀行のサービスはもちろんのこと、SBIグループのサービス全般のポータルとして、毎日手軽に使っていただけるようなアプリに成長させていきたいと考えています。

――このアプリはどのように使ってもらいたいとお考えですか

井艸氏 銀行アプリは月に1、2度、給料日の前後に見るくらいという方が大部分ではないかと思います。その点、本アプリでは口座開設からお取引まで、ひと通りのことが完結できますし、キャンペーン等の情報も随時配信しています。たとえば通勤時間の隙間の時間にアプリを開き、お得な情報をチェックして資産形成に役立てていただくなど、毎日、気軽に使っていただければうれしいですね。

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