ひらめきブックレビュー

組織のポテンシャル 引き出せるかは「問いかけ」次第 『問いかけの作法』

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■「とらわれ」を手放し「こだわり」を探る

「こだわり」を生かすには「フカボリモード」、「とらわれ」から脱するには「ユサブリモード」という問いかけの「型」がそれぞれ有効だという。

フカボリモードでは、「いつ頃からこだわるようになったのですか?」「○○とは何が違うのですか?」といった質問を重ね、相手のこだわりの源泉や情報を掘り下げていく。

一方、ユサブリモードでは、「もし予算が3倍だったら、どうしますか?」「本当にXは必要ですか?」というように現状の制約や前提を外してみる。すると、これまで考えてもみなかったアイデアが引き出せる可能性が高まるという。

本書には、他にも今すぐ使える様々なテクニックが満載だ。とはいえ、ただ紹介されているテクニックをそのまま使えばいい、というものでもない。なぜこれらが有効なのかを考え、相手の心理を読み取る、あるいは相手の立場になって考えてみるという姿勢が大切だ。本書から、現代を生き抜くためのコミュニケーションの本質を学んでみてはいかがだろうか。

今週の評者 = 川上瞳
情報工場エディター。大手コンサルティングファームの人事担当を経て、書評ライターとして活動中。臨床心理士、公認心理師でもある。カリフォルニア州立大学卒。

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