スーパー経理部長が実践する50の習慣

黒字会社と赤字会社で異なる社員の「習慣」 前田康二郎氏

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大きく影響する経理部の姿勢

しかし、私は、余程のアクシデントでない限りは、上方修正、下方修正は回避したほうがよいと考えます。会社から「しようがないじゃない、先のことはわからないのだから」と言われても、機関投資家は「それでもある程度はわかるでしょう」と思うはずです。

現実に、予算の修正を繰り返す会社とそうでない会社があります。では、修正を繰り返す会社とはどのような会社でしょうか。経理部(経営企画部の場合もあります)が、各部署から提出された数値をただそのまま集計して、「はい、できました」と経営者に提出している会社です。そして、役員が数字を見て、「この数字ではダメ」「もっとここを調整して」と指示を各部署に出し、再度経理が集計し、経営者に提出、その繰り返しをしているだけの会社の多くがこの状態に陥ります。

試しに、皆さんが頭に思い浮かぶ会社や気になっている会社のIR履歴を見ていただければわかると思いますが、主に上場企業の開示内容は4パターンに分かれると思います。

(1)上方・下方修正共に多い会社
(2)下方修正ばかり多い会社
(3)上方修正ばかり多い会社
(4)上方・下方修正共に少ない会社

(1)に該当する会社は、前述の通り、経理部や経営企画部が予算策定上、機能しているとは言いがたい状態でしょう。

(2)はどうでしょう。これは、無理な売上計画を立てているか、想定されるかもしれない突発的な費用を見込んでいない、「全てうまくいって、この数字」という予算の立て方をしている会社でしょう。

(3)は一見、よい会社のように見えますが、実はこれも(2)と同じです。考えられるのは、現場から上がってくる数字があまりにも保守的すぎて、現実と合っていないことです。現場サイドは、予算と実績の差異に敏感ですから、売上は少なく、費用は多く見積もるケースが多いのです。本来、経営者は細かいところまでは数字の根拠を確認できないので、現場の予算作成者と経営者の間を取り持つ経理社員が、現場と経営陣、双方に密に連絡をとり、実態に近い数字にしていかなければいけません。

では、(4)のように、実績が予算通りに着地する会社とはどのような会社でしょうか。それは、経理が、各部署から出された予算を、一旦「揉む」会社です。揉むというのは、経理で知りうる実績データから予算と現実(実績)の乖離部分を調整し、各部署にアドバイスをすることです。

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