スーパー経理部長が実践する50の習慣

黒字会社と赤字会社で異なる社員の「習慣」 前田康二郎氏

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私が見るところ、赤字会社の経理業務において、経理社員は、何か予定通りいかない外的な理由があると、すぐ「あきらめて」しまうようです。例えば、「今日売上請求書の締日だから、現場に指示して、伝票を全て入れてもらってください」という指示があったとします。そうすると赤字会社の社員は、「現場の○○さんが今日外出してそのまま直帰してしまったらしいので、今日は全員分チェックできません。(だから今日は無理です)」と言います。一方、黒字会社の社員は、「現場の○○さんが直帰らしいのですが、本人に電話をして売上がないか確認して、もしあったら誰かに代理申請してもらったほうがいいですよね」と言います。

これだけであればほんの少しの差なのですが、これが社員の人数分×1年続いたら、やはり両者の差はかなり広がります。ほんの少しの差ですが、自分の職場の社員たちのセリフが前者から後者に変化していったら、しめたものです。自分たちで黒字化へのペダルを踏み始めた証拠です。あとは、上司が後ろから「そこは気をつけて」と声をかける程度で、よい方向に会社は走り始めます。

黒字会社の経理社員は、なかなかあきらめない、言い方を変えると、あきらめが悪いのに対し、赤字会社の社員は、ある意味、素直で従順すぎる面があるのです。

今の時代の経理は、いろいろな予期せぬアクシデントにも柔軟に対応していかなければなりません。ここでも黒字会社の経理社員は比較的柔軟ですが、赤字会社のほうは、何か1つでも変化があると、硬直してしまうように見受けられます。しかし、それは「慣れ」で解決できるのです。会社が繰り返し改善案を打ち出して「変化」という習慣に慣れていけば、自然と柔軟な対応ができるようになります。

赤字に引きずり込む社員の習慣

また赤字会社には、社員同士の和を乱して会社を赤字の道に引きずり込む、核となる社員が必ずいます。

例えば、会社全体として経費を削減しようとなったときに、「会社というのは営利追求だけが目的じゃないはずだ!」「まずは上(の役職)から給与を減額しろ!」などと、もっともらしいことを水面下で言い、何も知らない若者を扇動する人がいます。しかしそういう人に限って、「自分はローンを抱えていて今給与を減らされると困ります」云々と、絶対に自分の給与の減額には手をつけさせないのです。本当に若者のことを思っているのなら、「自分の給与を3割カットしてもいいから、若者に分配してあげてください」と、社長に願い出るはずです。しかしそれをしません。

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