鈴木敏文 仕事の原則

情報の質を量でカバーすることは絶対にできない 緒方知行、田口香世

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「いかなる過去の強者・覇者も、市場やお客様の要求の変化に応えられない者は、衰微・衰退を免れ得ない」――これは、セブン‐イレブンの生みの親・鈴木敏文氏の一貫して変わらぬ哲学である。鈴木氏は「変化への対応」の重要性を、まさにくどいといっていいほど繰り返し強調してきた。本連載では、その哲学を端的に表現した鈴木氏の談話を紹介するとともに、エッセンスを解説する。

鈴木敏文氏の「仕事の原則(7)」

100円ショップのダイソーを展開する大創産業の矢野博丈社長とお会いした時、矢野社長が「100円という安い値段の商品をつくるというよりも、どうしたらお客様を飽きさせない商品を開発し続けることができるかに力を注いでいる」とおっしゃっていました。

100円ショップの商品は、ライフサイクルが2カ月ももてばよいほうなのだそうです。100万~200万個の大量発注をすることによって単価を下げると同時に、次々と新しい商品を開発し続け、お客様の飽きとの闘いをやっているそうです。

「お客様にちょっとでも飽きられたら、100円ショップなど、ひとたまりもなく潰れてしまう。常に潰れるという緊張感の連続であり、ちょっとでも緊張感がなくなったらダメになってしまう」と、矢野社長は話していました。

月に700~800という新しい商品の開発を担っているバイヤーたちは、少数しかいないそうです。

私は以前からイトーヨーカ堂の業革においても、「商品部のバイヤーは、少数精鋭主義でなければいけない」と言ってきました。セブン‐イレブンでもそうです。バイヤーの数を絶対に多くしてはいけないとずっと言い続けています。

すべての物事について当てはまることは、量は質を絶対にカバーすることはできないということ。ところが、多くの人は量で質をカバーできると思っています。質を上げるためには量を増やせばいいと考えているのは間違いです。

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