社長、その商品名、危なすぎます!

特許が切れても大丈夫?! ビジネスを守る商標の効力 弁理士 富沢正 氏

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皆さんは、「加圧トレーニング」と聞いたら何を思い出すでしょうか。

たとえば、女優さんなどがこれで痩せたなど聞いたことがあるかもしれません。私も最近体重の増加が気になるので、調べたところ、あるトレーニングスタジオでは、費用が1時間1万円もしました!

なんでこんなに高いんだろうと思い、いろいろ探しましたが、費用は大きく安いものはありませんでした。

そこで加圧トレーニングについて調べると、いろいろ知的財産権が絡んでいることが分かりました。加圧トレーニングをビジネスとして展開しているのは、「KAATSU JAPAN」という会社です。他者がこのトレーニングを教えるには、同社で資格を取らなければならず、資格取得だけでなく、年間の更新料にも結構な額の費用が必要になります。それだけお金がかかるわけですから、トレーニング費用にある程度の金額がかかるのも無理はないかなと思います。

では、なぜ同社の認定資格が必要になるのでしょうか。これは他人が勝手にマネできないようにするため、同社が、この独特なトレーニングの方法を特許権で守っていたからです(特許第2670421号)。

本来、加圧トレーニングのような民間資格にはそもそも法的拘束力はありませんが、特許で守られているため特許権者の許可を得ないと、「加圧トレーニング」と銘打ってサービスを提供できない仕組みになっているのです。それが特許を使った加圧ジャパンのビジネスモデルでもあります。

この特許が強力なのは、「方法」に関するものだからです。特許の対象がトレーニング器具であれば、器具を変えれば似た方法で展開することもできるかもしれません。

しかし加圧トレーニングという「方法」についての特許を取得しているため、権利を独占することができました。

ただし、加圧トレーニングの基本的な特許に関しては2013年11月に、その権利が切れています。これは先に説明したように、特許は出願から20年間しか守られないため、今後は切れた特許権の部分については基本的にジェネリック医薬品のように自由に使えるようになるはずです。

そこでビジネスを守るために「商標」が登場します。商標は、きちんとそれを使い続けて、更新をしっかりすれば、永続的に権利を守ることができます。

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