インダストリー4.0の全貌と日本企業の取るべき道

日本企業の強み、「現場」を活かすデジタル化 ローランド・ベルガー日本共同代表 シニア パートナー 長島 聡氏

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今回は、欧米のインダストリー4.0、IoT(モノのインターネット)を活用したデジタル化に対して、日本企業がどのように向き合うべきかを考えてみます。こうした取り組みは日本企業にどれほどの脅威があるのでしょうか。何を学んで取り入れればよいのでしょうか。欧米のデジタル化の特徴を概観した上で、日本企業らしいデジタル化のあり方を探ります。

欧州は工場起点のデジタル化

これまでも述べてきたように、欧州のインダストリー4.0は、工場の生産性を飛躍的に高め、製造業を復権させようという取り組みです。工場を起点にサプライチェーン全体を見える化し、自動化や新たなプロセスの構築を通じて非効率を取り除きます。

さらに、顧客の嗜好の移り変わりを10年という長いスパンで先読みし、モジュールを事前に設計・準備します。製品を構成する部品群としてのモジュールに加えて、それらを組み立てる生産設備のモジュールをも準備するのです。そして、それらの組み合わせで様々な顧客ニーズを素早く満たしていきます。

図表1 欧州は工場起点<br /> 出所:ローランド・ベルガー

図表1 欧州は工場起点

出所:ローランド・ベルガー

設計や生産に3年から5年という期間がかかる製造業で常に高い競争力を持つために選択されたアプローチといえるでしょう。欧州ではこれら一連の取り組みを厳格な指揮命令系統の下、トップダウンで改革を進めていきます。

競合を含む業界全体で非競争領域を設けるという点も欧州のインダストリー4.0の大きな特徴です。これには2つの理由があります。業界トレンドの形成と開発における重複の削減です。

例えば、車業界では電動化、つながる車、自動運転など、これからの10年で実現すべき車の革新が多岐にわたります。しかもそれらの最新技術を顧客が払ってもよいという価格で納めなくてはなりません。

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