新入社員「伸びる・伸ばす」講座

キャリア意識が成長への主体的行動を促す クレイア・コンサルティング ディレクター 桐ヶ谷 優

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入社から半年が経ち、4月に社会人となった新入社員も、徐々に組織やチームに馴染みはじめ、上司や先輩から割り振られた業務をなんとか自分の力で最後まで遂行する経験を積み始めている頃ではないだろうか?

すでに、一部の新興企業や中堅企業では、2018年4月入社に向けた新卒採用活動の計画を立て始めたり、大学3年生を対象としたインターンシップ・プログラムを開始したりしているかもしれない。現在の新入社員たちも、半年後には2年目の先輩社員となる。後輩社員の模範として振る舞えるよう、彼らが自律的に成長し続ける仕掛けを築いておくことが重要だ。

第4回(新人の「マインドセット」を確立させるには)と第5回(新人の特徴に応じたマネジメントスタイルを)では、新入社員を預かる上司や先輩社員の立場に立ち、「新入社員を会社の中でどのように育成すべきか?」ということに焦点を当ててきた。最終回の今回は、「新入社員にキャリア形成を意識させること」の重要性について触れたい。

早期からキャリア意識を醸成することの重要性

前回の連載でも、新入社員の間で昇進や昇格への意欲が停滞している現状に触れた。筆者がコンサルティングの支援を行っている企業の人事担当者からも、「新入社員も含め若手社員になかなか火がつかなくて困っている」「上昇志向のある新入社員が少ない」という声をよく聞く。

一方で、若手社員が早期に企業を離職する際の理由として、「今の環境では成長できない」「日々の仕事を通じて成長実感が持てない」といった内容が挙げられることも多い。「上昇意欲には欠けるが自分なりには成長したいと思っている」若手社員を前にして、「では一体どうしたらよいのか?」と頭を抱える人事担当者も多い。

短期的な成長実感を望む新入社員に対し、一定程度の有能感("自分は役立っている""自分は成長している"という感覚)を抱かせることは重要だが、一方で「自分はこのレベルで十分だ」「この会社で学べることはこの程度だ」と思わせては、成長スピードを鈍化させてしまう。

新入社員に「ここまではある程度対応できるようになったが、この点についてはまだまだ課題が多い」と認識させ、本人に自律的な成長意欲を喚起し続けるためには、日々の指導に加え、少し先の到達ゴールや成長イメージを意識させることも重要だ。すなわち、「今後はこういうことができるようになっておきたい」「数年後にはあのレベルに到達していたい」というキャリアイメージを少しずつ考えさせる機会を、日々のコミュニケーションや定期的な面談の場で意図的に作り出しておく必要がある。

早期からキャリア意識を醸成することができれば、目的意識を持って仕事に取り組む姿勢が醸成され、仕事を効果的に進める上で自分に足りないものを埋めようとする主体的行動も促進される。

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