ベンチャー企業・社内ベンチャーの成長マネジメント

ベンチャー企業の寿命と経営スタイルの変革 松田 修一

経営

記事保存

日経BizGate会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。

ベンチャー企業の寿命と経営スタイルの変革

「企業の寿命は30年」という言葉があります。なぜ、多くの企業では30年で限界がくるのでしょうか。これには、大きく二つの理由があります。

まず、「製品・サービスの寿命」の問題があります。企業は製品やサービスの寿命を延命させるため、改良改善に努め、次々と新製品等を発売します。しかし、高度に情報通信技術が進化する中で、新しい経営システムが開発されると、従来の製品やサービス提供の区分さえ変えてしまいます。例えば、長年続いた書籍の店舗直接販売を変えたアマゾンは、IT技術を活用して、書籍以外の物販業に進出し、情報流通の世界に進出しています。

次は、ベンチャー企業にとって「起業家の年齢と産業自体の寿命」の問題があります。産業がスタートした30歳で起業すると、その市場の成長と共に、会社も成長します。それから30年経過すると起業家は60歳になります。経営環境は常に変化していますが、この変化に柔軟に対応できなくなった高齢起業家に率いられた硬直的組織が衰退の原因をつくります。また、産業自体の成長も止まります。経営後継者を含む経営チームの変革が、ベンチャー企業のダイナミズムを維持するために不可欠です。経営環境の変化以上のスピードで、自己とその経営チームが脱皮し続けないと、競合に負けてしまいます。

ベンチャー企業が永続的に存続し、成長するためには、幾多の壁を乗り越えなければなりません。現在の大企業も、ベンチャー企業の成功の結果です。創業者の世代を乗り越え、次世代の経営者に経営を引き継ぐまでを、「ベンチャー企業の時代」と考え、その成長ステージごとの経営スタイルの変革を整理すると下図のようになります。

ベンチャー企業は、自力で成長し、自社の寿命に挑戦するのが一般的ですが、M&A等により他社の経営資源を活用して、自己の限界を打破する方法もあります。M&Aを積極的に活用し、成功するとベンチャー企業の成長スピードが早まります。M&A戦略の活用は、「時間・技術・ブランドを金で買う」という成長戦略です。自己変革による成長ステージ別経営スタイルの変革とは、異なります。日本でのこの典型的な企業が孫正義氏率いるソフトバンクです。

記事保存

日経BizGate会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。

経営

閲覧履歴

    クリッピングした記事

    会員登録後、気になる記事をクリッピングできます。