石川善樹の「脳とうまく付き合う法」

勝利から「何を学ぶか」で強さが決まる 東大卒プロゲーマー・ときど氏に聞く

人材

記事保存

日経BizGate会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。

石川 そうですね、ドラクエの場合、とにかくレベルを最大にして十分強くなってからボスに挑むタイプと、とりあえず行っちゃえ、というタイプの人がいます。傾向としては、女性の方がしっかり準備してから行く人が多いように感じます。というのも、これはあくまで一般論ですが、女性は「これならいける!」と確証を持たないと前に進みにくいといわれています。

ザッカーバーグはドラクエの勇者?

ときど氏 本名は谷口一(たにぐち はじめ)。

ときど氏

本名は谷口一(たにぐち はじめ)。沖縄県生まれ。東大工学部マテリアル工学科卒、同大学院中退。2010年、日本で2人目となる格闘ゲームのプロゲーマーに。現在はマネジメント事務所TOPANGA所属。年間に出場する国際大会は10を超え、海外大会での優勝回数は常にトップクラスを誇る。主な実績は「EVO2013」準優勝、「Canada Cup 2015」優勝、「Red Bull Kumite 2016」準優勝など。著書に『東大卒プロゲーマー 論理は結局、情熱にはかなわない』(PHP新書)。

ときど なるほど、そうかもしれません。

石川 さらにいえば、女性が管理職になりたがらない理由もその辺りにあるんじゃないかと思っています。本当に自信が持てないと、自分から手を挙げられない。一方、男は「やれるか」と言われて、とりあえず「やります!」と答える。可愛いもんですよね(笑)。

ときど その心理はわかりますね。

石川 僕の場合はドラクエで遊ぶとき、勇者が主人公であることに引っかかりを感じていました。というのは、勇者って最初は弱いじゃないですか。魔法も使えず、特殊能力もない。あるのは漠然とした夢だけなんです。世界で何かが起きている。何かはわからないが、起きていることは知っている。だから俺は旅に出る、みたいな。それで僕は、これって現実の世界の勇者も同じなんじゃないかと考えたのです。今で言えば、フェイスブックを創業したマーク・ザッカーバーグも最初はそうだったんじゃないかな。

ときど それは考えすぎでしょう(笑)。

石川 本当は自分が勇者になれればいいんですが、どうも僕はそういうタイプではない。だから勇者の仲間に入れてもらわないと、冒険の旅には出られない。だけど、もし勇者から声を掛けられたとき、自分は果たして気付くんだろうか、気付かなかったらどうしよう、とすごく心配してたんです(笑)。

ときど よくそんなこと考えてましたね(笑)。

石川 だから、レベルを上げるとか、ボスを倒すことにはそんなに興味はなかったですね。自分の中で何か発見があれば、それで満足していました。ときどさんはどんな風に遊んでましたか?

ときど 僕はボスを倒して、友達とどうやって倒したかとか、話すのが好きでしたね。格闘ゲームの時は、相手に絶対負けないぞという気持ちでやってました。なぜかというと、僕は仲間内で一番やってたんです。だから負けたときは、誰よりもたくさん練習してるのに、なんで負けるんだ、自分はなんてダメなんだと、自分に腹を立ててました。

石川 さすが、気合い入ってますね(笑)。ときどさんが他のプロゲーマーと比べて際立ってるのは、やっているゲームの幅広さだと思うんです。万能タイプというか、悪く言えば器用貧乏というか。どのゲームでも負けたくないわけですか?

記事保存

日経BizGate会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。

人材

関連情報

新着記事

もっと見る
loading

閲覧履歴

    クリッピングした記事

    会員登録後、気になる記事をクリッピングできます。